御前落居奉書

　　　　　　　　紙數七十四枚
　　　　　　　　　則可返給候　以外取乱候
　　　　　　　　　間如此候
　　　　　　　　天文六　四　十七
奉書

1.

　　　　　　　　（花押影）
一賀茂社領美作國下河内庄年貢内貮拾
　貫文事為同國倭文庄年貢内員數同前替
　地毎年可被沙汰渡正珎之由候也仍執達如件
　　　　永享二九月廿九日　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　當國田色中坊

2.

　　　　　　　　（花押影）
一嵯峨正禪院事号檀那申請去年依
　有歎申族被稱長得院末寺之處對勝
　定院數通書状在之而参差之儀歟甚不
　可然早如元為當院可被定置住持之由候
　也仍執達如件
　　　　永享二十月五日　　　　　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　貞清
　　　　　　　　勝定院雑掌

3.

　　　　　　　　（花押影）
一大舘上総入道於納銭方借用分肆千参百
　五拾貫文事為質券彼領知内拾壹ヶ [Page 6]
　所在所注文別紙封裏遣之本利相當之間致知行可遂
　勘定之由候也仍執達如件
　　　　永享二十月廿日　　　　　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　秀定
　　　　　　　　一衆中

4.

　　　　　　　　（花押影）
一青蓮院御門跡領山城國粟田庄事
　任藤賀丸知行之旨上乗院可被領知之由
　被仰出候也仍執達如件
　　　　永享二十一月六日　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　為行
　　　　　　　　伊与法眼御房

5.

　　　　　　　　（花押影） [Page 7]
一曼陀羅寺領山城國粟田庄内貮拾石下地
　事有糺明之處藤賀丸代不去渡下地之間
　被改替給主訖早任去應永卅四年十月十三日
　口阿弥渡状彼下地付上米公事物以下可被沙汰付當寺
　旨可被申當給主上乗院代之由被仰出候也仍
　執達如件
　　　　永享二十一月七日　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　為行
　　　　　　　　伊与法眼御房

6.

　　　　　　　　（花押影）
一西園寺京極家領山城國鳥羽庄幷魚市
　河内國會賀牧等各参分壹事去年
　四月廿日還補之處三分二方雑掌令抑留
　年貢云々太不可然所詮以彼所々當年分 [Page 8]
　内去年未進任員數可被沙汰渡京極家
　雑掌之由候也仍執達如件
　　　　永享二十一月十三日　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　貞清
　　　　　　　　木澤常陸入道殿

7.

　　　　　　　　（花押影）
一興福寺雑掌申山城國狛野庄事為
　十二大會幷若宮祭礼料所之處北野
　宮雑掌苅取作稲及狼籍云々事実者
　太不可然所詮於理非者追可被糺明之
　先可改代官之由候也仍執達如件
　　　　永享二十一月廿五日　　　　　　　　為種
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　徳松院 [Page 9]

8.

　　　　　　　　（花押影）
一興福寺々物米錢就令借用猥借与之条
　不可然於向後者堅可被停止之由也仍執達
　如件
　　　　永享二閏十一月七日　　　　　　　　為種
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　為行
　　　　　　　　唐院
　　　　　　　　新坊

9.

　　　　　　　　（花押影）
一造　外宮料安藝國安南佐東山縣等
　参郡役夫工米事早守事書之旨
　不日可被究済之由所被仰下也仍執達 [Page 10]
　如件
　　　　永享二年閏十一月廿七日　　　　大和守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　加賀守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　掃部頭
　　　　　　　　武田伊豆守殿

10.

　　　　　　　　（花押影）
一白山若衆徒等乱入南禅寺領宮保事衆徒狼
　籍罪科不輕所詮於社頭警固者被仰付長
　吏畢早至彼悪徒等者相懸親類催國中之
　輩可被加退治之由所被仰下也仍執達如件
　　　　永享二年閏十一月十九日　　　　加賀守 [Page 11]
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　加賀守
　　　　　　　　冨樫介殿

11.

　　　　　　　　（花押影）
一白山若衆徒等乱入南禅寺領宮保事衆徒狼
　籍罪科不輕所詮令警固社頭令注進守護
　所可退治悪行之衆徒若彼悪徒等令遂電
　幷社頭之煩出来者長吏可為同罪之由所
　被仰下也仍執達如件
　　　　永享二年閏十一月十九日　　　　加賀守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　加賀守
　　　　　　　　白山惣長吏法印御房

12.

　　　　　　　　（花押影） [Page 12]
一白山若衆徒等乱入南禅寺領宮保事太不
　可然所詮於社頭警固者被仰付惣長吏
　畢早屬守護手可退治悪行之衆徒之
　由所被仰下也仍執達如件
　　　　永享二年閏十一月十九日　　　　加賀守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　加賀守
　　　　　　　　金釵宮衆徒中

13.

　　　　　　　　（花押影）
一伊勢國山田神人与地下人等和睦事三方土一揆
　可書進上起請文之旨可被下知之由所被仰下
　也仍執達如件
　　　　永享二年閏十一月廿六日　　　　加賀守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　掃部頭 [Page 13]
　　　　　　　　祭主殿
　　　　　　　　内造宮使殿

14.

　　　　　　　　（花押影）
一就伊勢國山田神人与地下人和睦事可有糺明
　御沙汰早宇治五郷地下人等中可然之輩可被
　召進之由所被仰下也仍執達如件
　　　　永享二年閏十一月廿六日　　　　加賀守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　掃部頭
　　　　　　　　祭主殿
　　　　　　　　内造宮使殿

15.

　　　　　　　　（花押影）
一伊勢國山田神人与地下人和睦事可書進上 [Page 14]
　起請文之旨可被下知神人等之由所被仰下也仍
　執達如件
　　　　永享二年閏十一月廿八日　　　　加賀守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　掃部頭
　　　　　　　　祭主殿
　　　　　　　　内造宮使殿

16.

　　　　　　　　（花押影）
一杦生坊暹賢事被召加使節訖可被
　存知之由被仰出候也仍執達如件
　　　　永享貮十二月三日　　　　　　　　為行
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　宗秀
　　　　　　　　山門使節御中 [Page 15]

17.

　　　　　　　　（花押影）
一山門本御修法事於供用料所江州武士
　領年貢者御祈祷人數各廿四人如先々
　令配分歳末年始御祈祷可被致精誠之
　由被仰下候也仍執達如件
　　　　永享貮十二月七日　　　　　　　　宗秀
　　　　本御修法御祈祷衆御中

18.

　　　　　　　　（花押影）
一伊勢國神三郡内御糸以下土一揆等事如山田地
　下人以起請文幷請文可歎申之若彼等及異
　儀者可被加退治之上者此趣堅可被下知三郡内
　土一揆之由所被仰下也仍執達如件 [Page 16]
　　　　永享二年十二月十二日　　　　　　　　加賀守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　掃部頭
　　　　　　　　外宮一祢宜殿

19.

　　　　　　　　（花押影）
一伊勢國鈴鹿路事可被定置關所之間官
　幣使幷参　宮之輩無其煩之様可致警固
　由所被仰下也仍執達如件
　　　　永享二年十二月廿三日　　　　　　　　加賀守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　掃部頭
　　　　四通被成之
　　　　　　　　山中六郎左衛門入道殿
　　　　　　　　山中太郎左衛門入道殿
　　　　　　　　岩室太郎左衛門尉殿
　　　　　　　　佐治太郎左衛門入道殿 [Page 17]

20.

　　　　　　　　（花押影）
一比留田佐渡入道々音申清閑寺領山城國
　音羽庄公文職事為寺家令補任尾藤
　太郎左衛門尉訖爰去應永卅四年十月十日於
　山門使節中致糺明如元返付道音之處
　不能許容云々所詮出使節状以後有罪科
　者可注申之旨雖被仰之不明申之上者
　退尾藤可沙汰付道音之由所被仰下也
　仍執達如件
　　　　永享二年十二月廿六日　　　　　　　　大和守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　對馬守
　　　　　　　　當寺々僧中 [Page 18]

21.

　　　　　　　　（花押影）
一多田院新命事可被仰付當寺一室明悟房之
　旨就執申先度被仰訖仍今為造營之時分
　閣他寺住持可被座當院之旨被仰出候也
　仍執達如件
　　　　永享二十二月廿六日　　　　　　　　貞清
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　西大寺

22.

　　　　　　　　（花押影）
一野遠屋妙基与同本阿弥相論泉州 [Page 19]
　堺觀阿跡野遠屋幷所々家倉等事
　妙基雖申子細不帯一紙支證之上者
　任去應永廿二年十二月十一日觀阿譲状
　本阿弥領掌不可有相違之由所
　被仰下也仍下知如件
　　　　永享二年十二月卅日
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　肥前守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　左衛門尉

23.

　　　　　　　　（花押影）
一遠江國小松祝田事雖被入御借物
　首弘都官同國淺羽庄内正作 [Page 20]
　幷國衙年貢以下不載毎年
　勘定状之間糺明之處引負之
　條勿論之上者早退周琳蔵主
　庄主如元可有御知行之旨可被
　申入之由所被仰下也仍執達
　如件
　　　　永享三年三月廿八日　　　　　　　　和泉守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　散　位
　　　　　　　　三上美濃入道殿

24.

　　　　　　　　（花押影）
一住吉社日供料所攝津國江口関所
　代官職孫左衛門尉家次分事可令補任
　清寥菴之旨被仰社家訖早 [Page 21]
　可被存知之由候也仍執達如件
　　　　永享三四月二日　　　　　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　秀藤
　　　　　　　　當庵主

25.

　　　　　　　　（花押影）
一住吉社日供料所攝津國江口関所代官
　職孫左衛門尉家次分事可被補任清寥庵慶音
　由候也仍執達如件
　　　　永享三四月二日　　　　　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　秀藤
　　　　　　　　當社神主殿 [Page 22]

26.

　　　　　　　　（花押影）
一興福寺学侶衆徒与西金堂衆相論大和國
　鳥見矢田兩庄番頭米納所事理非
　次第無親疎可有註進随左右可有裁許之
　上者於當堂修正者不日可遂行若所
　及異儀者共以不可被許容訴訟之旨可
　令下知給之由所被仰下也仍執達如件
　　　　永享三年四月十日　　　　　　　　肥前守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　加賀守
　　　　　　　　當寺別當僧正御房 [Page 23]

27.

　　　　　　　　（花押影）
一和州鳥見矢田兩庄番頭米事近日可
　有糺決先於當堂修正者不日可被遂行
　由候也仍執達如件
　　　　永享三四月十日　　　　　　　　　　　　為種
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　為行
　　　　　　　　西金堂衆御中

28.

　　　　　　　　（花押影）
一中御門高倉南西頬口拾参丈奥拾陸丈玖
　尺同西南頬口柒丈奥貮拾参丈捌尺五寸 [Page 24]
　屋地裏松中納言家知行分事早可令領知之由候也
　仍執達如件
　　　　永享三五月十六日　　　　　　　　貞清
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　熊谷下野入道殿

29.

　　　　　　　　（花押影）
一清水寺懺法御料所美濃國羽崎墨俣
　年貢余分柒貫七百文事毎月可被渡
　武田小次郎代之由被仰下候也仍執達如件
　　　　永享三五月廿日　　　　　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　籾井備後入道殿 [Page 25]

30.

　　　　　　　　（花押影）
一太神宮領近江國八坂郷内宮司神祝上分去年分
　参拾八石當年分参拾八石事可沙汰渡宮司
　忠清代之旨可被加下知之由所被仰下也仍執達
　如件
　　　　永享三年六月十一日　　　　　　　　加賀守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　掃部頭
　　　　　　　　北野光薗院

31.

　　　　　　　　（花押影）
一攝州多田庄内槻並村平瀬三郎左衛門
　尉中池新左衛門尉降参仕候之上者御
　免候仍當村事悉可被閣之候於六瀬 [Page 26]
　村者急加治罸可被註進之由候也仍執達
　如件
　　　　永享三六月十八日　　　　　　　　為種
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　貞清
　　　　　　　　守護代

32.

　　　　　　　　（花押影）
一真如寺領但馬國高田庄年貢事明日
　中可究済之旨對都官及催促云々豊田庄
　勘定之間先可止其責之由候也仍執達如件
　　　　永享三六月廿四日　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　貞清
　　　　　　　　當寺 [Page 27]

33.

　　　　　　　　（花押影）
一壹万部御經御料所尾張國山田庄事為
　庄務被差下蜷川越中守親吉訖自然百姓等
　及強訴者令合力之可被沙汰居親吉於庄家
　若致逃散有許容他領之族者為被處罪科
　云落着在所云領主交名載起請之詞可被注申
　由候也仍執達如件
　　　　永享三七月十二日　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　秀藤
　　　　　　　　守護代

34.

一壹万部御經御料所同國同庄事為庄務被
　差下蜷川越中守親吉畢自然百姓及強訴令
　逃散雖落着冨田庄一切不可有許容之儀若
　不承引者就惣庄可有殊沙汰之由候也仍執達 [Page 28]
　如件
　　　　同日　　　　　　　　　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　秀藤
　　　　　　　　道家次郎左衛門尉殿

35.

一八事　　　　　　　　　　　　　　　　高田下総入道殿

36.

一柏井　市邊　井戸田　　　　　　　　等持院出官

37.

一味鏡　　　　　　　　　　　　　　　　玉泉寺雑掌

38.

一豊場鳴海　　　　　　　　　　　　三寶院雑掌

39.

一犬山　　　　　　　　　　　　　　　　林光院雑掌

40.

一豊場　　　　　　　　　　　　　　　　中院殿雑掌

41.

一那古野　　　　　　　　　　　　今川左京亮殿代

42.

一則武　　　　　　　　　　　　　　　　畠山右馬頭殿代

43.

一松葉　　　　　　　　　　　　　　　　土岐美濃守殿

44.

一熱田　　　　　　　　　　　　　　　　千秋刑部少輔殿

45.

一八事　　　　　　　　　　　　　　　　三上美濃入道殿

46.

一堀江郷　　　　　　　　　　　　大草三郎左衛門尉殿

47.

一狩津　　　　　　　　　　　　　　　　加治左京亮殿 [Page 29]
　　　　以上　此所々文章同前

48.

　　　　　　　　（花押影）
一大夫太郎宗弘与左衛門尉助貞相論
　山門惣持院大工職事召決兩方之處於
　助貞者去應永廿二年十一月二日奉書之外
　不出帯本證文之上者任補任以下之旨
　一圓可被沙汰付宗弘之由所被仰下也仍
　執達如件
　　　　永享三年八月七日　　　　　　　　肥前守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　加賀守
　　　　　　　　山門使節御中 [Page 30]

49.

　　　　　　　　（花押影）
一宗金九州下向周防長門兩國事嚴密致
　警固無其煩可被勘過之次来年二月上路
　云々同以可致其沙汰之由候也仍執達如件
　　　　永享三八月十日　　　　　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　為種
　　　　　　　　内藤肥後入道殿

50.

　　　　　　　　（花押影）
一鷹司油小路西北頬東西貮拾丈南北拾丈屋地治部越前守宗秀跡
　事為御寄附持寶院地替可被沙汰付
　御霊殿雑掌之由所被仰下也仍執達如件
　　　　永享三年八月十八日　　　　　　　　大和守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　掃部頭 [Page 31]
　　　　　　　　赤松左京大夫入道殿

51.

　　　　　　　　（花押影）
一太神宮々中衛護事役人等依無沙汰盗人参
　昇令連續云々甚不可然早守先例嚴密
　可参勤之若有違犯之輩者就注進可
　處罪科之旨可加下知之由所被仰下也仍
　執達如件
　　　　永享三年九月十一日　　　　　　　　加賀守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　掃部頭
　　　　　　　　祭主殿 [Page 32]

52.

　　　　　　　　（花押影）
一硫黄事以上品拾五万斤被納之不
　日可有運送之由所被仰下也仍執達
　如件
　　　　永享三年九月十一日　　　　　　　　大和守
　　　　　　　　嶋津陸奥守殿

53.

　　　　　　　　（花押影）
一紀伊国造雑掌与日前宮下白冠千顯
　相論同國社領十八名幷寺領等事
　先度有其沙汰之處如雑掌訴状者為
　一社惣官社領以下相計之条勿論也爰
　下白冠彼十八名等可進退之旨掠給御 [Page 33]
　教書云々如千顯支状者彼名々年貢納置
　之年中神事執行之處国造令押妨或
　寄進寺庵或沽却方々之由申之所詮兩
　方申詞尚不分明之上者被差下廉直之
　使節召出神官等以湯起請致糺明就失有
　無可被注申之由所被仰下也仍執達如件
　　　　永享三年九月十五日　　　　　　　　大和守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　沙　弥
　　　　　　　　守護代

54.

　　　　　　　　（花押影）
一冨士淺間宮造替事役所等相定之處
　駿河國段錢徳錢剰他國以下被付其足連
　年雖致其沙汰未事行云々且不怖神
　慮且不顧民煩之条甚不可然所詮不日 [Page 34]
　遂造功可被申請遷宮日時勘文之由所
　被仰下也仍執達如件
　　　　永享三年九月十五日　　　　　　　　大和守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　沙　弥
　　　　　　　　今川上總介殿

55.

　　　　　　　　（花押影）
一光聚院猷秀事可帰山之由被仰付訖
　早可令存知之旨可被相觸三塔之由
　所被仰下也仍執達如件
　　　　永享三年九月廿二日　　　　　　　　加賀守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　肥前守
　　　　　　　　山門使節御中 [Page 35]

56.

　　　　　　　　（花押影）
一出雲國朝山郷幷来海庄御年貢夫賃
　事先年土民等逢起之刻任雅意國中
　夫賃加増云々甚不可然所詮可為如先規
　旨可被相觸之若令緩怠者為被處罪
　科可注申交名之由所被仰下也仍執達
　如件
　　　　永享三年九月廿二日　　　　　　　　大和守
　　　　　　　　佐々木鹽冶五郎左衛門尉殿

57.

　　　　　　　　（花押影）
一松梅院禅能知行分加賀國冨墓福田兩庄
　和泉國坂本庄美作國吉野林野兩保等 [Page 36]
　事就禅能借物可被渡下地於光聚院
　雑掌之由候也仍執達如件
　　　　永享三十月八日　　　　　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　為種
　　　　　　　　土倉方一衆中

58.

　　　　　　　　（花押影）
一松梅院禅能知行分山城國池田庄事就
　禅能負物彼年貢可被沙汰渡光聚院
　雑掌之由候也仍執達如件
　　　　永享三十月八日　　　　　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　為種
　　　　　　　　遊佐豊後入道殿 [Page 37]

59.

　　　　　　　　（花押影）
一松梅院禅能知行分河内國馬伏郷同國
　葛原郷事就禅能負物彼年貢可被
　沙汰渡光聚院雑掌之由候也仍執達如件
　　　　同日　　　　　　　　　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　為種
　　　　　　　　木澤常陸入道殿

60.

　　　　　　　　（花押影）
一皇太神宮事當年中可奉成遷宮若頭工等
　令無沙汰者被仰付國司幷守護堅可被處罪科
　且又無疎略連々可加下知之由所被仰下也仍執達
　如件
　　　　永享三年十月八日　　　　　　　　加賀守 [Page 38]
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　掃部頭
　　　　　　　　内造宮使殿

61.

　　　　　　　　（花押影）
海老名駿河入道了元与大舘駿河入道常安相論丹後國
賀悦庄内近重名事止領家之妨如元所被返付也
早可被沙汰付下地於了元之由被　仰出訖仍執達
如件
　　　　永享三十月十日　　　　　　　　　　　　秀藤
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　貞清
　　　　　　　　守護代
此相論事就訴陳召調守護代延永注進可伺申之處
不可及糺決可被付海老名早可成奉書之由今日十
以飯尾大和守被　仰下也 [Page 39]

62.

　　　　　　　　（花押影）
一洛中洛外土倉質物事於絹布類者
　十二箇月至武具者廿四ヶ月之由所被定
　置也若過彼數月不請出者為流物可致
　計沙汰之旨可相觸諸土倉之由所被仰下也
　仍執達如件
　　　　永享三年十月十七日　　　　　　　　大和守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　備中守
　　　　　　　　土倉方一衆中 [Page 40]

63.

　　　　　　　　（花押影）
一殿下渡領丹波國賀悦庄領家職事
　可有御直務之旨可被申入攝政家之
　由所被仰下也仍執達如件
　　　　永享三年十月十七日　　　　　　　　大和守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　肥前守
　　　　　　　　鷹司左兵衛督殿

64.

　　　　　　　　（花押影）
一山門西塔院二季講領江州普光寺奉行職
　事如元可被致沙汰之由所被仰下也仍
　執達如件
　　　　永享三年十月廿七日　　　　　　　　加賀守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　肥前守
　　　　　　　　光聚院

65.

[Page 41]
　　　　　　　　（花押影）
一三千聖供領近江國栗見庄預所職事
　退春千代丸如元可被沙汰付猿満丸代之
　由所被仰下也仍執達如件
　　　　永享三年十一月七日　　　　　　　　　大和守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　左衛門尉
　　　　　　　　山門使節御中

66.

　　　　　　　　（花押影）
一御料所近江國兵主郷内二宮國田職等持
　知行分事於上分米者嚴密可被曳進山上
　至下地者可被沙汰付等持寺都官雑掌
　由所被仰下也仍執達如件
　　　　永享三年十一月七日　　　　　　　　大和守 [Page 42]
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　加賀守
　　　　　　　　山門使節御中

67.

　　　　　　　　（花押影）
一善入寺末寺近江國淺小井庄内正覚菴
　同庵領等事難被混山内跡之上者如
　元被返付本寺訖早當庵幷庵領等
　可被沙汰付寺家雑掌之由所被仰下也
　仍執達如件
　　　　永享三年十一月七日　　　　　　　　大和守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　對馬守
　　　　　　　　佐々木加賀入道殿 [Page 43]

68.

　　　　　　　　（花押影）
一光聚院猷秀申借物事當年中令弁
　済可申其左右若有難澁者以所帯土貢
　可被付彼弁之由被仰出候也仍執達如件
　　　　永享三十一月八日　　　　　　　　為行
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　貞元
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　秀藤
　　　　　　　　坂本寶福寺

69.

一文章同前
　　　　　　　　同日
　　　　　　　　坐禅院　　　　　　　　上林坊　　　　　　　　杦生坊
　　　　　　　　行壽坊　　　　　　　　成願坊　　　　　　　　圓城坊
　　　　　　　　真乗坊　　　　　　　　善勝坊　　　　　　　　喜樂坊
　　　　　　　　前樹下殿　　　　三井寺上光坊　　　　賀茂西殿 [Page 44]

70.

　　　　　　　　（花押影）
一和泉國堺南庄事先々不被居庄主
　旨地下人等就歎申糺決之處地下請
　条分明之上者任去應永廿六年二月廿八日
　寺家充状召置柒佰参拾貫文請文可
　専寺役之由所被仰下也仍執達如件
　　　　永享三年十一月八日　　　　　　　　大和守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　肥前守
　　　　　　　　崇壽院 [Page 45]

71.

　　　　　　　　（花押影）
一日吉社領近江國建部庄内佐野九郎入道父子
　跡名田畠等事早任去至徳三年九月十四日
　御判之旨為社家可被領知之由所被仰下也
　仍執達如件
　　　　永享三年十一月廿二日　　　　　　　　加賀守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　對馬守
　　　　　　　　樹下殿

72.

一東大寺領郷民源七郎男所役事相懸
　百貫文借錢云々事実者甚不可然不日 [Page 46]
　可被止其責若又有子細者可被注申之旨可
　被申入一乗院家之由所被仰下也仍執達
　如件
　　　　永享三年十二月廿三日　　　　　　　　大和守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　對馬守
　　　　　　　　慈恩院僧都御房

73.

一実城事被召加衆中訖早可存知之
　由候也仍執達如件
　　　　永享三十二月廿六日　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　土倉方一衆中 [Page 47]

74.

一日吉社司申近江國神崎郡小幡郷内
　閤村種村事糺決之可被召進當知行
　仁之由候也仍執達如件
　　　　永享四三月九日　　　　　　　　　　　　為種
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　為行
　　　　　　　　佐々木大膳大夫殿

75.

一内宮内院殿舎事要脚去年被皆下
　上者當年九月以前可皆作之旨可下知
　頭工等之由所被仰下也仍執達如件
　　　　永享四年四月廿五日　　　　　　　　加賀守 [Page 48]
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　掃部頭
　　　　　　　　内造宮使殿

76.

一壹万部御經料所山城國草内郷飯
　岡所務職事被仰付延永土左守訖早
　可被渡彼代之由候也仍執達如件
　　　　永享四五月廿五日　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　為種
　　　　　　　　正実坊

77.

一壹万部御經料所山城國草内郷飯 [Page 49]
　岡事被預置訖早於年貢者嚴密
　可被執進之由候也仍執達如件
　　　　永享四五月廿五日　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　為種
　　　　　　　　延永土左守殿

78.

一光聚院猷秀申方々借物事差日限
　可致其沙汰之旨雖被觸仰于今不明申之
　上者可被沙汰付彼質券於猷秀代之由被
　仰出候也仍執達如件
　　　　永享四六月五日　　　　　　　　　　　　為種 [Page 50]
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　為行
　　　　　　　　佐々木大膳大夫殿

79.

一延壽寺衆徒等与坐禅院珎全父子令同
　意發向當寺之間衆徒等悉令離山云々太
　不可然早如元可沙汰居之旨被仰守護人
　訖次於山林境幷珎全等狼籍者可有糺明
　者也不日令帰住任先規可被専御祈祷之由
　被仰下候也仍執達如件
　　　　永享四六月五日　　　　　　　　　　　　為秀
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　貞清
　　　　　　　　霊山寺衆徒中 [Page 51]

80.

一造　外宮料信濃國役夫工米事為
　使節令下向依田新右衛門尉之處
　知行分幷一族被官人等難澁云々事
　実者甚不可然不日可究済之由所被
　仰下也仍執達如件
　　　　永享四年六月六日　　　　　　　　大和守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　加賀守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　掃部頭
　　　　　　　　村上中務大輔殿

81.

一東大寺領郷内祇園會事任先規 [Page 52]
　致其用意之處方衆以下可相綺有
　風聞云々事実者甚不可然若有狼
　籍輩者可被注申交名之旨可被申入
　別當僧正御房之由所被仰下也仍執達
　如件
　　　　永享四年六月十二日　　　　　　　　大和守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　對馬守
　　　　　　　　尊光院僧都御房

82.

一東大寺領郷内祇園會事任先規
　致其用意之處方衆以下可相綺
　有風聞云々事実者太不可然若有
　狼籍輩者可被注申交名之由所被
　仰下也仍執達如件 [Page 53]
　　　　永享四年六月十二日　　　　　　　　大和守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　對馬守
　　　　　　　　筒井殿

83.

一坂本西塔関事任先度御判之旨令
　執務可令専堂舎修造之由所被仰下也
　仍執達如件
　　　　永享四七月十三日　　　　　　　　為種
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　為行
　　　　　　　　光聚院

84.

一於興福寺去々年永享二淄州會新入違乱之時 [Page 54]
　被追出六人衆事被赦免畢此分可有
　御下知之旨可被申入當寺別當僧正御房
　由所被仰下也仍執達如件
　　　　永享四八月十一日　　　　　　　　為種
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　為行
　　　　　　　　尊光院僧都御房

85.

一御料所近江國山前内佐々名嶋郷幷
　朝國内下地等持跡事未去渡云々
　子細何事哉太不可然不日沙汰付
　御代官可被執進請取之由候也仍執達
　如件 [Page 55]
　　　　永享四八月十一日　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　守護

86.

一寶重寺代榮光与圓妙相論松
　崎弥次郎男家倉事圓妙令自
　専沽却之旨就訴申為糺決圓妙
　土倉被封置訖先彼岸米召出渡遣
　山上以後重可封之次訴論共以加扶持云々
　以前又此在所相綺之上者旁任理非無親
　疎可致成敗若有引汲之儀及庭中以下
　者堅可有糺明御沙汰更不可有緩怠之
　由候也仍執達如件
　　　　永享四八月十五日　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　為行
　　　　　　　　金輪院 [Page 56]

87.

一寶重寺代榮光与圓妙相論松崎
　弥次郎男家倉事圓妙令自専
　沽却之旨就訴申為糺決圓妙土倉
　被封置訖所詮於山上彼岸米者開倉任
　員數渡之以後如元可封置之由候也仍執
　達如件
　　　　永享四八月十五日　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　為行
　　　　　　　　圓明坊

88.

一法華寺御領山城國上桂東御代官 [Page 57]
　職事如元被仰付熊谷近江入道訖
　早可被渡彼代之由候也仍執達如件
　　　　永享四八月廿五日　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　為種
　　　　　　　　三上美濃入道殿

89.

一尾張國宮道場倉事可被開封之
　由候也仍執達如件
　　　　永享四八月廿七日　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　守護代

90.

一文章同前　　　　千秋刑部少輔殿 [Page 58]

91.

一聖護院門跡雑掌申於近江國蔵田庄
　被相懸人夫以下課役云々事実者太
　不可然不日可被止其責之由候也仍執達如件
　　　　永享四八月卅日　　　　　　　　　　　　為種
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　為行
　　　　　　　　守護

92.

一賀茂社脩平申播磨國安志庄衣服来
　納米幷社領内正覚寺押領分等事理
　非糺決之間可置所務於中之旨可被相觸
　由候也仍執達如件
　　　　永享四九月三日　　　　　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　為秀 [Page 59]
　　　　　　　　守護

93.

一長慶寺雑掌申深坂刑部大輔入道
　良源負物事御糺明之間良源知行
　分美濃國深坂郷先可被置所務於中
　由候也仍執達如件
　　　　永享四九月三日　　　　　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　為種
　　　　　　　　守護

94.

一九郎次郎申知行分當國吉祥院内田地
　人夫事就冨士御下向令催促之處 [Page 60]
　及異儀云々所詮於細々夫役者可停止之
　至如此役者可致沙汰之旨可被相觸百姓等
　由候也仍執達如件
　　　　永享四九月四日　　　　　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　北野長者殿

95.

一万部御經料所尾張國山田庄御代官職
　事被仰付一衆中畢可被沙汰付彼代
　由所被仰下也仍執達如件
　　　　永享四九月五日　　　　　　　　　　　　為種 [Page 61]
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　守護代

96.

一分國弓矢事早令停止之追就被注進
　子細可有御成敗若於不承引輩者不日
　可被加治罸之由所被仰下也仍執達如件
　　　　永享四年九月五日　　　　　　　　大和守
　　　　　　　　嶋津陸奥守殿

97.

一弓矢事可停止之若有子細者追就注進
　可被經御沙汰之由所被仰下也仍執達如件
　　　　永享四年九月五日　　　　　　　　大和守 [Page 62]
　　　　　　　　伊集院弾正少弼入道殿

98.

一大隅國弓矢事可停止之有子細者就
　注進可有御成敗若於不承引輩者不日可被
　加治罸之由所被仰下也仍執達如件
　　　　永享四年九月五日　　　　　　　　大和守
　　　　　　　　當國々人御中

99.

一薩摩日向兩國文章同前

100.

一弥次郎跡同家倉代等事以前雖被支配錢主
　方依有多少圓妙与寶重寺相論及訴論上者
　随本借書之分限各令配分之可被召進請取 [Page 63]
　由被仰出候也仍執達如件
　　　　永享四九月八日　　　　　　　　　　　　為行
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　金輪院

101.

一弥次郎跡支配事被仰付金輪院之上者
　可被開圓妙家倉之由被仰出候也仍執達
　如件
　　　　永享四九月八日　　　　　　　　　　　　為行
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　圓明坊 [Page 64]

102.

一江州敏満寺雑掌申臨時課役事為
　御祈祷所帯諸公事免除御判之處及
　非分催促云々事実者太不可然早止其責
　可被申披子細之由所被仰下也仍執達如件
　　　　永享四九月十八日　　　　　　　　為種
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　為行
　　　　　　　　佐々木治部少輔殿

103.

一七間御厩御材木注文別紙在之事妻籠兵庫
　助申付之不日可被召進之由所被仰下
　也仍執達如件 [Page 65]
　　　　永享四年九月廿九日　　　　　　　　大和守
　　　　　　　　土岐美濃守殿

104.

一三間御厩御材木飛騨國山出人夫事
　不謂諸權門領相觸國中平均不日可
　被召進之由所被仰下也仍執達如件
　　　　永享四年十月四日　　　　　　　　大和守
　　　　　　　　佐々木治部少輔殿

105.

一白山若衆跡去年分年貢事長吏相共
　納置之可被註進之由候也仍執達
　如件 [Page 66]
　　　　十月十一日　　　　　　　　　　　　為種
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　基貞
　　　　　　　　冨樫介殿

106.

一近江國建部社祢宜与天龍寺雑掌相論
　同國建部庄事去年以来糺明之間被置
　所務於中之處何為寺家可懸課段錢哉
　不日可停止催促次於庄務者随左右可致
　其沙汰之旨可被相觸之由候也仍執達如件
　　　　永享四十月十一日　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　貞清
　　　　　　　　佐々木大膳大夫殿 [Page 67]

107.

一鳩塗師申鷹司以南油少路東頬口壹丈六尺
　奥貮拾丈口壹丈弐尺奥拾丈屋地事如元令居住於地子
　者嚴密可致其沙汰之旨可被相觸之由所
　被仰下也仍執達如件
　　　　永享四年十月十一日　　　　　　　　肥前守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　掃部頭
　　　　　　　　赤松左京大夫入道殿

108.

一嵯峨善入寺雑掌申備中國草壁庄
　内永平名案主職事廣石次郎押妨云々
　理非糺決之間可被置所務於中之由候也 [Page 68]
　仍執達如件
　　　　永享四十月廿一日　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　為種
　　　　　　　　細河治部少輔殿

109.

一伊勢國山鹿左京亮跡事有渡殘云々
　不日可被沙汰付立阿代之由候也仍執達如件
　　　　永享四十月廿一日　　　　　　　　為種
　　　　　　　　土岐大膳大夫殿 [Page 69]

110.

一日吉社々司等申近江國小幡郷内閤村種
　村事度々雖被仰無當知行之仁云々此上
　者糺明下地可被沙汰付雑掌若有子細者
　可被註申之由所被仰下也仍執達如件
　　　　永享四十月廿九日　　　　　　　　肥前守
　　　　　　　　佐々木大膳大夫殿

111.

一北野社領和泉國八田庄事可被沙汰付
　松光院法印秀慶同青松院法眼継祐
　代之由所被仰下也仍執達如件
　　　　永享四十一月六日　　　　　　　　為種 [Page 70]
　　　　　　　　兩守護代

112.

一錦少路冨少路東頬南北弐拾丈東西壹町但京極面南北拾八丈
　中条伊豆入道跡屋地事可被沙汰付城存撿校
　由所被仰下也仍執達如件
　　　　永享四年十一月八日　　　　　　　　掃部頭
　　　　　　　　一色修理大夫殿

113.

一立阿申伊勢國山鹿左京亮跡事彼
　親類被官人以下注文在之令居住當所及違乱云々
　太不可然為罪科人与黨之上者不日追出彼等
　可被全立阿代所務之由所被仰下也仍執達 [Page 71]
　如件
　　　　永享四十一月十三日　　　　　　　　為種
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　土岐大膳大夫殿

114.

一北野宮雑掌申号網代落要脚社領
　近江國八坂庄相懸段錢云々何様事哉
　不日止其責可被申披子細之由候也仍執達
　如件
　　　　永享四十一月十三日　　　　　　　　為種
　　　　　　　　山門使節御中 [Page 72]

115.

一霊松菴雑掌与北畠中将雑掌相論
　伊勢國行田郷散在名雲出内吉安名
　事去正長元入部刻者寺家庄主當知
　行歟又中将雑掌知行哉否尋究巨細
　載起請之詞可被注申之由候也仍執達
　如件
　　　　永享四十一月廿八日　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　為種
　　　　　　　　土岐大膳大夫殿

116.

一僧等派申去正長元年十月日料足捌拾貫文 [Page 73]
　預置四条室町糸屋喜阿内於伍拾貫文者借遣
　等持院周越副寺訖爰彼喜阿預状幷周越
　副寺借書一通三十貫一通弐十貫都合参通令紛失云々雖然
　云借錢云殘参拾貫文預料足共以令承伏出状
　上者等派可令進退之条不可有相違之旨所被
　仰下也仍下知如件
　　　　永享四年十二月十九日
　　　　　　　　　　　　掃部頭藤原朝臣

117.

一山城國蓼倉庄事可被渡付景勝季長
　季久代之由候也仍執達如件
　　　　永享四十二月廿四日　　　　　　　　為種
　　　　　　　　守護代 [Page 74]

118.

一觀察智院領近江國愛智郡内彦冨
　名事預置坐禅院云々早寺家可
　被致直務之由候也仍執達如件
　　　　永享四十二月廿七日　　　　　　　　貞連
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　為種
　　　　　　　　當院住持

御前落居奉書

Table of contents

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